がん10年生存率、進行がんで改善大きく 抗がん剤効果か
2019年04月10日
がん10年生存率、進行がんで改善大きく 抗がん剤効果か
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO43533490Z00C19A4CR8000
など、生存率に関する報道がありました。
がんになってどれくらい生きられるのか。
生存率が気にならない患者さんはいないと思います。
いっぽうで、この報道をみて、卵巣がんの生存率が低いことにショックを受けられた患者さんもおられたようです。
まず、今回の発表の対象は2002年から2005年に卵巣がんと診断された患者さんです。
その頃は、卵巣がんに対してドキシル(2009年承認)、ジェムザール(2011年2月承認)、ハイカムチン(2011年2月承認)、エトポシド(2012年3月承認)、パクリタキセルの毎週投与法(2012年4月承認)、ベバシズマブ(2013年11月承認)、オラパリブ(2018年1月承認)、キイトルーダ(MSI-Hの患者に対し:2018年12月承認)などの治療薬がまだ国内承認されていませんでした。
これらの抗がん剤が卵巣がん治療に用いられるようになり生存率がさらに伸びたのかどうかがわかるのはまた10年ほどの時間を要するのでしょうけれども、すくなくとも、2006年以降これだけたくさんの治療の選択肢が卵巣がんには増えているために結果は違っていると思います。
どうかこういった生存率の発表などがあったときには、どういう人を対象にしたデータなのか、卵巣がんはその頃とどう治療が変化しているのかも含めて考えてみると少し気持ちが楽になるかもしれません。