Last updated 2023-11-08 更新者:片木美穂

卵巣がんのリスク因子

これらの要因は最も一般的なタイプの卵巣がんである上皮性卵巣がんのリスクを高めることが知られています。

卵巣がんのリスクを軽減する

以下は卵巣がんを発症するリスクを減らす可能性がありますが、これらの行為自体にも伴う可能性のあるリスクや潜在的な副作用があることを考慮しなければなりません。これらの行為により100%卵巣がんを防ぐことはできません。
またすでに卵巣がんに罹患した患者さんの再発を予防するものではありません。

子宮摘出術および/または卵管結紮術

卵巣と卵管を取り除くと卵巣がんになる可能性が大幅に減少します。
ただしまれにですが腹膜がんが発生する可能性があり、すべてのリスクを取り除くことはできません。

妊娠と母乳育児

排卵周期の数が増えると卵巣がんのリスクが高まり、逆に周期数が減ると(妊娠中や授乳中など)リスクが低下することが知られています。

避妊薬(ピル)

避妊薬は5年以上服用すると卵巣がんのリスクをほぼ半減させることが知られています。

遺伝とカウンセリング

卵巣がんと遺伝

卵巣がんと診断された女性の約20〜25%は遺伝的に卵巣がんを発症する傾向があります。
これらの症例のうち、10〜15%は、BRCA1およびBRCA2と呼ばれる2つの遺伝子のうちの1つの遺伝子変異に関連しています。これらの遺伝子は卵巣がんと乳がんを発症しやすくなります。

遺伝子カウンセリング

遺伝子カウンセリングは、遺伝子検査をすることのリスクと利益について理解するのに役立ちます。遺伝子検査を受けるかどうか、よく理解したうえで判断するためにも、こうした情報を知ることが役立ちます。
あなたが住んでいる地域のどこで遺伝子カウンセリングや検査を受けることができるか、医師に相談してみましょう。

このページは世界卵巣がん連合(World Ovarian Cancer Coalition)の情報を元に、日本の卵巣がん患者さんに理解しやすく改変したものを掲載しています。