卵巣がんはどの段階で見つかることが多いのか
卵巣がんは、約半数が進行した段階で診断されると言われています。
世界的な卵巣がん患者の実態調査では、卵巣がんと診断された91%の女性が、診断前に何らかの身体の変化(症状)を感じていたと答えました。
しかしそれらの症状はお腹の張りや便秘など”女性ならばよくある日常の不具合”であり、卵巣がんを疑うことが難しいものでした。卵巣がん患者さんのなかには進行した段階でも病気と疑うような症状がはっきりしなかったという方もいます。
さらに 信頼できる検診方法(スクリーニング)が確立していないことも進行した段階で卵巣がんが見つかる理由の一つです。
卵巣がんは何歳くらいで診断されることが多いのか
年齢とともに卵巣がんのリスクは高くなり40代から70代に多くみられます。
| 10歳未満 | 8人 |
|---|---|
| 10代 | 131人 |
| 20代 | 373人 |
| 30代 | 754人 |
| 40代 | 2172人 |
| 50代 | 2887人 |
| 60代 | 2515人 |
| 70代 | 2298人 |
| 80代 | 1238人 |
| 90代 | 357人 |
| 100歳以上 | 5人 |
<出典> 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
次のような場合、卵巣がんのリスクが高くなることが知られている
- BRCA1/2 などの遺伝子変異、リンチ症候群などの遺伝性の要因がある
- 乳がんや大腸がんの既往歴がある
- 過去に放射線治療を受けたことがある
- 子宮内膜症や糖尿病がある
- 初潮が早かった、閉経が遅かった(55歳以降)、妊娠経験がない
- ピルを使ったことがない
- ホルモン補充療法(HRT)を使用している
- 肥満
- 喫煙
また、過去になんらかの理由で卵巣を摘出していても卵巣がんが起こる可能性はゼロではありません。これは、卵管や腹膜(お腹の内側を覆う膜)から発生するタイプの卵巣がんがあるためです。
遺伝子検査と卵巣がん
家族歴から「自分はリスクが高いかもしれない」と感じた場合は、主治医と相談してください。遺伝子検査を受ける場合の流れや、結果への向き合い方について、医療機関で詳しく説明があります。
卵巣がんと診断されたら
通常はさらに詳しい検査を行います。これまでの検査結果と合わせて、がんの大きさや広がり(ステージ)を正確に把握し、最適な治療方針を決めるため です。
【よくある質問】子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診)で卵巣がんは見つかるのか
子宮頸がん検診で分かるのは 子宮頸がんのみで、卵巣がんを調べる検査ではありません。まれに子宮頸がん検診で卵巣がんが見つかったという報告はありますが、そのときにはすでに卵巣がんが子宮に転移をしている状況であり卵巣がんの検査として子宮頸がん検診は不適切です。
【よくある質問】妊娠検査薬で卵巣がんは分かるのか
妊娠初期にはhCGというホルモンが上昇します。ごくまれに、卵巣の「胚細胞腫瘍」という特殊ながんでもhCGが上がることがありますが、これは非常に珍しいケースです。ほとんどの陽性反応は妊娠によるものです。