Last updated 2026-03-24 更新者:片木美穂
卵巣がんと確定診断するための手術・処置
超音波検査やCA125の血液検査で「もう少し詳しく調べた方がよい」と判断された場合、医師は開腹手術または腹腔鏡手術(場合によっては針生検)を行い、卵巣がんかどうかを確かめたり、症状の原因を調べたりします。
試験開腹手術
どんな手術?
お腹を開けて、腫瘍の状態や広がりを直接確認し、診断や治療方針を決めるための手術です。
目的
- 卵巣がんかどうかを確定する
- お腹の中の広がりを詳しく調べる
- 腫瘍を「今、取りきれるか」を判断する
選ばれるケース
- 卵巣がんが強く疑われる
- 腫瘍が大きく、腹腔鏡では破裂のリスクがある
- 画像検査だけでは広がりが判断しにくい
ポイント
開けてみて「取りきれる」と判断された場合、そのまま手術治療(進行期決定手術)に移行することがある。
審査腹腔鏡手術
どんな手術?
小さな穴からカメラを入れて、お腹の中を観察するための“負担の少ない”手術です。
目的
- 腫瘍の広がりを確認
- 腫瘍を取りきれるかどうかの判断
- 必要に応じて組織を採取
選ばれるケース
- 画像検査で「手術で取りきれるか微妙」な場合
- まずは軽い負担で状況を確認したい場合
- 高齢・合併症などで大きな手術のリスクが高い場合
注意点
- 腫瘍が大きいと破裂のリスクがあるため、適応は慎重
- 観察できる範囲に限界がある
針生検
どんな処置?
皮膚の上から細い針を刺して、腫瘍の一部を採取する検査です。体への負担が最も少ない方法です。
選ばれるケース
- 体力的に手術(開腹・腹腔鏡)が難しい場合
- 腫瘍が大きく、針で安全に採取できる位置にある場合
- まずは病理診断だけを確定したい場合
- 術前化学療法(抗がん剤)を始めるために診断が必要な場合
注意点
- 腹腔内の広がりはわからない
- 針で取れる範囲が限られるため、診断がつかないこともある
まとめ
| 方法 | 体への負担 | 目的 | できること | 選ばれる場面 |
| 試験開腹手術 | 大きい | 診断+広がり確認 | 観察・生検・必要なら切除 | 卵巣がんが強く疑われる時 |
| 審査腹腔鏡手術 | 中くらい | 診断+広がり確認 | 観察・生検・場合によっては切除 | 切除可能性の判断が必要な時 |
| 針生検 | 小さい | 診断 | 組織採取のみ | 手術が難しい時、診断だけ必要な時 |
卵巣がんが疑われるとき、まず「どれくらい広がっているか」「どんな治療が最適か」を知る必要があります。そのために、体の状態に合わせて
- 開腹してしっかり調べる(試験開腹)
- 小さな穴からカメラで調べる(審査腹腔鏡)
- 針で組織だけ取る(針生検)
のいずれかを行います。どの方法が良いかは、腫瘍の大きさ・広がり・体力などを総合的に見て決められます。